01選び方のポイント
移乗補助用品を選ぶ際は、利用者の身体機能・体格・介助環境の3点を軸に検討することが基本です。特に床走行式リフトなどは設置スペースや搬送経路の確認も欠かせません。
- 利用者の座位保持能力や体重(耐荷重に対する余裕)を確認する
- 設置場所の床材・段差・スペースがリフトの走行や設置に適しているか確認する
- 介助者が一人で操作できる構造か、二人介助が前提かを確認する
- スリングシート等の付属品のサイズ・種類が利用者に合っているか確認する
- 充電式・手動式などの動力方式と、停電時や緊急時の対応可否を確認する
02種類・規格の違い
移乗補助用品には設置環境や使用目的に応じていくつかのタイプがあります。それぞれ特徴が異なるため、利用シーンに合わせた選定が必要です。
- 床走行式リフト:キャスターで移動させて使用するタイプ。設置工事が不要で、複数の部屋・ベッドで共用しやすい
- 据置式・固定式リフト:天井や壁に固定するタイプ。移動の手間が少ないが設置工事が必要
- スタンディングリフト:立位保持がある程度可能な利用者向けで、立ち上がり動作を補助するタイプ
- 移乗ボード・スライディングシート:リフトを使わず、平行移動で移乗を補助する簡易的な用具
- スリングシート(吊り具):フルサポート型・トイレ対応型など形状が複数あり、利用者の身体状況に応じて選ぶ
⚠ 使用・保管上の注意
移乗補助用品は身体を直接支える用具であるため、正しい使用方法の理解と定期的な点検が重要です。誤った使用は転落やケガにつながるおそれがあります。
- 使用前に取扱説明書を確認し、定められた耐荷重・使用手順を守る
- スリングシートの装着位置やベルトの緩みを毎回確認する
- バッテリー式の場合は充電残量を定期的にチェックし、劣化したバッテリーは早めに交換する
- キャスターや可動部にゴミ・毛髪が絡まっていないか定期的に清掃・点検する
- 直射日光や高温多湿を避けた場所で保管し、シート類は湿気を残さず乾燥させる
03導入前に確認しておきたいこと
移乗補助用品の中には管理医療機器に該当する製品もあります。実際の導入にあたっては、利用者の身体状況やケアプランを踏まえ、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員、医療機器の取扱いに詳しい専門家に相談のうえ、最終的な機種選定を行うことをおすすめします。
- レンタル(福祉用具貸与)と購入のどちらが適しているか比較する
- 施設内で複数台導入する場合は、操作方法の統一やマニュアル整備を検討する
- 故障時のメンテナンス体制やサポート窓口の有無を確認する
まとめ
移乗補助用品は、利用者の身体状況・介助者の負担・設置環境の3点を軸に選ぶことが基本です。種類ごとの特徴を理解したうえで、日々の点検と正しい使用方法を徹底することが、安全な介助につながります。導入時は専門家への相談も活用しながら、現場に合った一台を選びましょう。
本記事はSORA(松吉医科器械)が作成した参考情報です。製品の適応・使用方法は各製品の添付文書・取扱説明書をご確認ください。医療機器等の最終的な選定は専門家にご相談ください。