01褥瘡予防マットレス選びの基本ポイント
体圧分散マットレスは、対象者の自立度(体位変換の可否)、褥瘡リスクの程度、使用場所(自宅・施設・病院)によって適したタイプが異なります。導入前に以下の観点を整理しておくと選定がスムーズになります。
- 対象者のADL(日常生活動作)と体位変換の頻度・可否を確認する
- 既往の褥瘡有無やリスクアセスメントスコア(OHスケール等)を参考にする
- 設置予定のベッドフレームのサイズ・仕様との適合を確認する
- 洗浄・消毒のしやすさなど院内感染対策の観点も考慮する
- 在宅利用の場合は電源の有無や介助者の負担も検討材料にする
02体圧分散マットの種類と特徴
体圧分散マットレスは構造・素材により大きく分類されます。それぞれメリット・デメリットがあるため、用途に応じた使い分けが求められます。
- ウレタンフォーム系:静止型で電源不要。軽量で取り扱いやすく、中~軽度リスク向けに使われることが多い
- ウォーターマットレス系:水の流動性により体圧を分散。局所圧の集中を抑えやすいとされる
- エアマットレス(自動体位変換機能付き等):電動でセル内の空気圧を調整するタイプが多く、中~高リスク者向けに選ばれる傾向がある
- ハイブリッド型:フォームとエアセルなどを組み合わせ、両方の特性を活かす設計
- 厚み・サイズ規格(例:幅83cm・90cmなど)はベッド幅や体格に合わせて選定する
03体圧分布測定システムの活用
体圧分布測定システムは、実際にマットレス上でどこに圧力が集中しているかを可視化する機器です。褥瘡リスクの高い患者様への適合確認や、マットレス選定の客観的な判断材料として活用されています。数値やデータの解釈、機器の選定・運用については、医師や褥瘡管理者など専門家の判断を仰ぐことをおすすめします。
⚠ 使用・保管上の注意点
マットレスは長期間使用するものであり、衛生管理と定期的な点検が欠かせません。院内感染対策の観点からも以下の点に留意してください。
- 使用前後にカバーの清拭・消毒を行い、体液や汚染物の付着を放置しない
- エア漏れやセルの破損がないか定期的に点検する(自動体位変換型は特に注意)
- 直射日光や高温多湿を避けて保管し、素材の劣化を防ぐ
- 耐荷重や対応体重の範囲を超えないよう確認する
- 複数患者間で使い回す際は、施設の感染対策マニュアルに沿った消毒手順を徹底する
Qよくある質問
導入時によく寄せられる疑問について、基本的な考え方をまとめました。
- Q. どのタイプが一番効果的ですか?→ 患者様のリスクレベルや状態により適したタイプは異なるため、一律に優劣を断定することはできません。医師・看護師・褥瘡管理者と相談の上で選定してください。
- Q. レンタルと購入どちらがよいですか?→ 短期利用や入退院サイクルが早い場合はレンタル、長期・多数台導入の場合は購入が検討されることが多いです。
- Q. サイズが合わない場合はどうすればよいですか?→ ベッドフレームとの適合を必ず確認し、必要に応じてメーカーへサイズ展開の有無を問い合わせてください。
- Q. 医療機器としての選定基準はありますか?→ 体圧分布測定システムなど医療機器に該当する製品については、最終的な選定・使用判断を医師や臨床工学技士などの専門家に相談することをおすすめします。
本記事はSORA(松吉医科器械)が作成した参考情報です。製品の適応・使用方法は各製品の添付文書・取扱説明書をご確認ください。医療機器等の最終的な選定は専門家にご相談ください。