手指衛生は院内感染対策の基本であり、その第一歩となるのがハンドソープ選びです。医薬部外品と化粧品の違い、液体・泡タイプの特徴、詰替方式など、施設の運用に合った製品選定のポイントを整理しました。
ハンドソープには「医薬部外品」と「化粧品」の区分があります。医薬部外品は殺菌成分を配合し、有効成分の効果が確認されているものとして承認を受けていますが、あくまで手指を清潔に保つための製品であり、特定の疾病治療を目的とするものではありません。施設の感染対策マニュアルや用途に応じて、必要な区分の製品を選びましょう。
液体タイプは泡立てる手間がありますが、詰替コストが抑えられる傾向にあります。一方、泡タイプはあらかじめ泡状で出てくるため手洗い時間の短縮や使用量の均一化に役立ち、頻繁に手洗いを行う医療・介護現場で採用されることが多い形状です。設置場所の動線や使用頻度に応じて選ぶとよいでしょう。
業務用は詰替パックや大容量ボトル(4Lなど)が中心で、コスト削減とゴミ削減につながります。詰替時はディスペンサー本体との互換性を必ず確認してください。ノータッチ式ディスペンサーは接触感染リスクの低減に配慮した設計であり、共用部やスタッフステーションなど人の出入りが多い場所への設置に適しています。
手洗い回数が多い医療・介護スタッフは手荒れが起きやすいため、弱酸性タイプや低刺激処方の製品も選択肢に入れると良いでしょう。香りの有無も、患者・利用者への配慮や無香料指定のある施設では確認しておきたいポイントです。
詰替時は容器を十分に乾燥させてから注ぎ、継ぎ足しではなく残量を使い切ってから詰め替えることが望ましいとされています。直射日光や高温多湿を避けて保管し、開封後は施設の衛生管理規定に従った期限内で使用してください。医療機器に該当するディスペンサー等の選定・設置については、必要に応じて感染管理担当者や専門業者に相談することをおすすめします。