車いすは自走式・介助式、素材、サイズなど種類が多岐にわたり、利用者の身体状況や使用環境に合わせた選定が重要です。本ガイドでは病棟・介護施設でのご購入を検討される担当者向けに、選定時の基本的な確認ポイントを整理しました。最終的な適合判断は、医師・理学療法士・福祉用具専門相談員など専門職への相談をおすすめします。
車いすは大きく分けて「自走式」と「介助式」があります。自走式は利用者自身がハンドリムを操作して移動するタイプで、上肢の機能が保たれている方に適しています。介助式は後輪が小さく自走操作ができない構造で、主に介助者が操作することを前提としています。施設内の利用シーンや利用者の身体状況に応じて使い分けることが大切です。
フレーム構造には「背固定式」と「背折れ式」があり、背折れ式は車いすをコンパクトに折りたたんで収納・搬送しやすい特徴があります。素材はスチール製とアルミ製が一般的で、スチール製は耐久性とコストのバランスに優れ、アルミ製は軽量で介助者の負担軽減や車への積み下ろしがしやすい点が特徴です。使用頻度や保管スペース、移送の有無を踏まえて選定します。
車いすは座面幅・座面奥行・座面高などのサイズ展開があり、利用者の体格に合わないと姿勢の崩れや褥瘡リスク、操作性の低下につながる可能性があります。モジュールタイプの車いすは座面幅や高さを調整できる仕様のものもあり、体格の異なる複数の利用者で共用する施設では検討の余地があります。購入前に採寸を行い、実機での試乗確認を行うことが推奨されます。
車いすは福祉用具であり、正しい使い方をしない場合は転倒や事故につながるおそれがあります。ブレーキの効き、タイヤの空気圧、フットサポートの固定状態など、日常的な点検を習慣化しましょう。保管時は湿気や直射日光を避け、可動部の劣化やサビの発生を防ぐことが長期使用のポイントです。定期的な点検・整備は、施設内の担当者だけでなく、必要に応じて専門業者への依頼も検討してください。
車いすは利用者の身体状況、使用環境、介助者の負担などを総合的に考慮して選ぶことが大切です。自走式・介助式の別、フレーム構造、素材、サイズといった基本項目を押さえたうえで、可能な限り実機での確認や試用を行いましょう。医療機器としての適合性については、医師・理学療法士・福祉用具専門相談員など専門職の意見を踏まえて最終決定することをおすすめします。