シャワーストレッチャーは、寝たまま入浴・洗身ができる浴室用の移動架台で、病棟や介護施設での入浴介助の負担軽減に役立ちます。昇降・水抜き・防水性能など機種ごとの仕様差が大きいため、施設の浴室環境と利用者の状態に合わせた選定が重要です。本ガイドでは選定時に確認したいポイントと種類の違い、使用・保管時の注意点を整理しました。
入浴介助では、洗身時の姿勢や介助者の作業姿勢に合わせて高さを調整できることが負担軽減につながります。油圧式や電動式で昇降し、任意の高さでロックできるタイプが一般的です。移乗時のふらつきを抑えるため、キャスターのロック機構やストッパーの操作性も確認しましょう。
シャワーストレッチャーは水を直接かけて使用するため、フレームやマットの防水性、排水のしやすさが重要です。マット面がメッシュ(ネットタイプ)になっているものは水はけがよく、逆に水を一時的に溜められるタイプは足浴や部分浴に対応できるなど用途が分かれます。金属部の防錆処理や、フレーム内部への浸水を防ぐ設計かどうかも確認しておくと、長期使用時の劣化を抑えられます。
利用者の体格や施設の浴室・脱衣室の広さ、扉幅、通路の曲がり角などを事前に確認し、搬入・回転可能なサイズかを検討します。折りたたみやアーム部分の可動によりコンパクト収納できる機種もあり、複数台を保管するスペースが限られる施設では特に重要な比較点です。また、耐荷重は利用者の体重だけでなく、介助時にかかる荷重も踏まえて余裕を持って選びます。
シャワーストレッチャーは大きく「固定式」「昇降式(油圧・電動)」「トータルロック式(複数箇所を一括固定)」に分けられます。また、素材によりアルミ製(軽量で移動させやすい)とステンレス製(耐久性・防錆性重視)に分かれる傾向があります。マット面はメッシュ(ネット)タイプと水溜め対応タイプがあり、清拭中心か全身シャワー浴中心かなど、施設での運用方法によって適した仕様が異なります。移乗用のスライディングボードやマットと組み合わせて使うことで、ベッドから架台への移乗負担を軽減する運用も可能です。
使用前には必ずロック機構やキャスターストッパーが正常に作動するか確認し、移乗時は複数人で対応するなど施設のマニュアルに沿った運用を徹底してください。使用後はマットやフレームの水分を拭き取り、十分に乾燥させてから保管することで、金属部のさびやマットの劣化を防げます。定期的な点検・清掃を行い、異音やがたつきなど不具合を感じた場合は使用を中止し、点検・修理を依頼しましょう。医療機器としての選定・耐荷重や適合性の最終判断は、医療機器管理担当者や専門業者に相談することをおすすめします。